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10 ああ、もう生きていたくない。
頼むから、思いきりうっぷんを晴らさせてくれ。
積もる恨みつらみをぶちまけ、
神にこう言おう。
むやみやたらと責めるだけでなく、
なぜそうするのか、わけを聞かせてください。
私を造ったのはあなたです。
その私をしいたげ、さげすみ、
一方では悪人にいい目を見させることは、
はたして正しいことでしょうか。
4-7 あなたも、人間と同じように不公平なのですか。
神の寿命はあまりにも短いので、
私の無罪を十分に知りながら
ありもしない罪をとがめようと、
私を追いかけ回すのですか。
だれもあなたの御手から私を救い出せないことを
承知のうえで、このようにしているのですか。
あなたは私を造っておきながら
今になって滅ぼそうとなさいます。
お願いです。私がちりで造られたことを
思い出してください。
こんなにも早く、私をちりに逆戻りさせるのですか。
10 あなたは私を牛乳のように注ぎ出して、
チーズのように固めました。
11 あなたは私の体を、皮や肉、骨や筋でお造りになり、
12 いのちを与え、恵みと愛を注いでくださいました。
あなたのいつくしみがあったからこそ、
私は今日まで生き長らえたのです。
13-14 ところが、あなたのほんとうのねらいは、
もし私が罪を犯したら断じて赦さず、
滅ぼすことにあったのです。
15 ほんの少しの落度があるだけで、
たちまち悪い者とされるのです。
たとえ私が正しくても、
そんなことは何にもなりません。
いったいどうすればいいのですか。
16 立ち上がろうとすると、
あなたはライオンのように襲いかかり、
とどめを刺します。
17 次々と不利な証言を突きつけ、
いよいよ激しく憤り、新たな手勢をくり出し、
これでもか、これでもかと攻め立てます。
18 こんなことをするくらいなら、
なぜ、私を生まれさせたのですか。
なぜ、生まれてすぐに殺さなかったのですか。
19 そうすれば、私は母の胎から墓へと移され、
こんな悲惨な目に会わなくてすんだのです。
20-21 私の寿命が残りわずかであることが
おわかりにならないのですか。
二度と帰らぬ旅路につき、
暗闇と死の陰の国へ行く前に、
しばらく私を苦しませるのをやめ、
つかの間の安らぎを味わわせてください。
22 私が行こうとしているのは、
真夜中のように暗い国です。
渾沌としていて、最も明るい光でさえ、
真夜中の闇のように暗い場所なのです。」